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<<   作成日時 : 2007/07/11 22:36   >>

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 こんばんわ、晴一くんのブログが珍しく頻回に更新されていて、それだけでちょっと嬉しい気持ちにさせて頂いているうまうまです。今日も元気にお仕事しています!

 お仕事といえば今日、近くの大学の医学部から、医学生が見学に来ました。

 医学部6年生といえば、来年卒業試験やら医師国家試験などが待ち受けている学生。そんな学生が二人、2日間掛けて色んな科を見学するというものの中にオペ室が入っていたんです。
 彼らは医学生なので勿論医者じゃないし、スーパーローテーションを経てから専門が決まるという今の時代、まだまだ「何になりたいのか」が決まっていない時期。

 一見、初い。ウブ

 けど実は、

 「もしかして、手術興味ないんじゃない?」

         ・・・・多分ね。

 彼らの見学、2時間の間に入っていた手術「腹腔鏡下胆嚢摘出術」(なんかこの手術の記事は良く書いてるなぁ。)の器械出しをしていた私。当然、器械台をじろじろみられ、学生を指導している外科部長と細かい手術の話をしたり、主治医と必要な器械や患者の状態なんかの話もする。
 でもねぇ、やっぱり私は看護師。医学生といえば新米医師よりちょっとだけ態度が大きい。何故か・・・。まだ根拠はないけど威圧的な自信とか意味の無い優越感とか、そういう感じがひしひしと感じられたりして、「看護師でしょ!?」みたいな視線が痛いの・・・。
 なのに、外科部長が指導していることといえば、

「器械台においてあるあの黒いのが内視鏡のカメラでね、あれで覗きながら手術をするんだよ。手前に並んでるのが鉗子でね・・・」

 なんという基礎的なことでしょう・・・!!!!???
 内視鏡位、見たことあるでございましょ〜!!???


 こんなトコで医学生と張り合おうとする私・・・。
 そりゃ、「年寄りの方のうまうまさん」といわれるはずだわ・・・・
 「若い方のうまうまさん」は、新人さんなんよ。同じ苗字なの。

 大体ね、医学部6年生って、ストレートで行けば23.24歳位?若さあるよね。若いよね。若いゆえ、若気の至りっていう「なんか訳分からんけど」っていう妙な自信があったりなんかして。これが新米医師として働くようになると、時にガラガラと看護師に崩されたりするんだけどさ。
 しかしねぇ、人様の病院で人様の患者の手術を見せてもらってるわけよね。一応私、働いてるのよ。器械出しで頑張ってるのよ。

 挨拶位しろよ

 まぁ、外科に興味ないのかも知れん。一人は側においてあった椅子に座ってクルクル回りながら部屋の中見渡してるし、一人は手術そっちのけで備品見てるし。執刀医は立って頑張ってるのよ。見学のアンタが何で座ってるの?
 
 外科部長〜
 用がないなら出てって下さい


 勢い誰かが言い出すかと思ったけど、実はその手術、外科医の中でも一番若い先生が執刀していたもんだから、外科部長も始めっから

「そこを切れ、そこそこ!!! あ〜!!!そこじゃない!!! 見えてるじゃないか!!!
 あ〜、違うって!!!」


 と白熱。ほぼ、学生そっちのけ。

 助手に入っていた先生からも

「お前は何をしょうるんじゃ〜 肝臓から出血するが。
 今まで何を見ょうたんなぁ〜


 と散々 外科医の中で一番優しい先生が麻酔科の応援に入っていたんですが、この先生も患者さんの麻酔の維持を管理しながら、

「この線で切るんよ。ここ。右手で引っ張って、左手で・・・」

 と、はらはらしながらテレビ画面に映った胆嚢の切開ラインを示してあげていました。
 3人が3様にあちこちから罵倒やら指導やらが入るもんで、私は思わず声を上げて笑うかと思った 

 執刀医も必死だけど、口を出す先生の方が必死なんだから。

 これも愛情なんだけど、もぅ可笑しくて可笑しくて。皆が同じことを違う言葉で叫ぶもんだから、看護師は腹抱えて笑ってました。医学生そっちけ。意味分かってなかったみたい。

 確かに、「腹腔鏡下胆嚢摘出術」は簡単といわれる手術。けれど、右手と左手で長い機械を操作しながら、実は3次元の臓器を平面テレビ画面で見ながら操作するわけですから、慣れが必要なもの。
 見ていて私が「ん〜、やばい?」って分かるほどだから、先輩外科医達にはよっぽどだったかもね。

 ここで解説。

 胆嚢って、肝臓の下にある袋のことで、胆汁がストックされています。図なんかでは、胆嚢に続く管と肝臓から伸びた管、胆嚢管と総胆管と肝管などを分かりやすくする為に離して書いてあるんだけど、実際の胆嚢は、肝臓の下縁をペロッとめくったところに引っ付いています。「リバーベッド」と呼ばれるくぼみに、すっぽりはまって引っ付いています。薄い膜一枚で肝臓と一体化しているように見えるものなんです。そこを剥がしていくので、カットラインを間違えば大事な肝臓から出血するし、傷つけるし、もっと悪くすれば肝臓が右と左にばらばらに・・・そこまで行ったら誰でもやばいってわかるさ。 
 その辺りと動脈、胆嚢管の処理さえしっかりすれば、後はペロンと剥がせばいいというのが簡単といわれる所以なのかも。大事な血管も動脈一本だし。神経は切断していいし。
 
 なので、カットラインが段々肝臓寄りになってくると、 「やばいぞやばいぞ・・・」の警告灯が私達の上で回り始め、指導医師達の罵声が大きくなるわけです。

 看護師たちが「あー、そろそろ言われるかな。」と思うところで

「ちがーーーーう!!!」

 と駄目出しをするので、申し訳ないけど苦笑いが爆笑になるんです。お陰で執刀医も苦笑い、口を出す先生達も次第に声が上ずって笑いあう始末。大事に至らない所で必ず指導が入るので、皆素直に反応しちゃいます。大事なところだったら笑い事じゃなく私だって必死モード入ってますよ。

 慎重に進めていったおかげで、何時もの手術より時間はかかったけどとっても綺麗に取れたんです。出血もなく、すっきり!と言った感じです。やった甲斐がありますね、先生!
 これも先輩外科医達の罵声と罵倒と指導のお陰ですかね?
 
 ところで、どこへいったんだ、医学生!?

                           ♪

 外科医は忙しいけど、昔は花形といわれた仕事です。ただし、体力仕事という感があるので、スポーツ選手並みに「限界」が早い仕事。今はそんな忙しさを嫌って楽な科へ進む学生が増えているとか聞きます。地道に人の内臓を扱う外科医には、苦悩も一杯。
 だからこそ必要なユーモア。実は、苦労のすぐ隣にある喜びを一番知っているのは外科医かもしれません。

 驚異的に長かったし、大変煩い手術だったけど、いつもは微かで切れそうな外科医のたちのチームワークが垣間見れて、非常に達成感のある手術でした。患者さんも若くてこれから一杯働いていかなきゃいけない人だったし、いろんな意味で良い手術になりました。

 取れた胆嚢からは、ゴディバのチョコレートのように大きな石がごろごろ出てきました。こりゃ、痛いはずだよ・・・

 
 医者になるなら一度はおいで、手術室!

 医者になったら一度はおいで、外科医療!

 一度は嵌ろう、オペレーション!

  なーんてね

 
 外科医に限らず、色んな痛みと喜びを知っている医者だからこそ、味わいある医者になれるのかもしれません。信頼できる医者は、大概患者の肌の暖かさを知っています。
 華々しい最先端医学だけが素晴らしいのではないんです。どんな医者にも同じように同じことが出来る医療こそ、医学の目指す極地じゃないかな。
 
 東京でしか受けられない医療がある日本。
 アメリカでしか助からない命がある日本。
 それは哀しき現実。

 広島でも東京と同じ医療・・・そうしたら「最先端」なんて言葉はなくなるはず。医学に差が出来るなんて、子供の頃は考えもしなかったのにねぇ・・。

 でも自分が病気をしたら、「最先端医療」より望むものは沢山あるなぁ〜。

 うちの病院にそれは、あるんかな?

 私はそれを、提供できてるかな?


 

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