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zoom RSS 月を歩くほどに

<<   作成日時 : 2007/07/26 21:12   >>

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 休憩中、実は土曜日に参加する予定になっているコンパについて後輩が話していたら、一緒に参加する予定の先輩(ただ今この場面にはいないんだけどね。)の話を、違う先輩が始めました。

「最近あの子の毒舌が過ぎるのは、をしていないからなんよね。」

 えっ!? まさか、私のこと・・・・じゃないよね?

「あぁ、Aさんのこと?」

 聞き返すと大きく頷く先輩。続けてこの間Aさんがこう言っていたと披露。

「あの子、『私は恋愛に生きる』って言っとったんよ。」

「・・・・えっ!?」

 そこにいた後輩がビックリ。

「そんな風な人だとは思いませんでした。」

 と、素直な感想を言う後輩。そういう風かなとは思っていたけどそこまではっきり言われたこと無かったので、私はくすくす笑っていただけなんですが、ちょっと口を挟もうとして

「じゃあ今は、『生ける屍』なんですね、Aさん。」

 ってな事を口走ってしまい、皆目が点。
 頑張ってフォローしようとして

「あ・・・あぁ、じゃあ陸に上がった魚

 あ・・・あぁ、じゃあ・・・・・翼をもがれた鳥?」

 ・・・・と、泥沼でした。
 最後には笑いをこらえ切れなくなった先輩が

「そうじゃね〜、そうじゃわぁ〜」

 大爆笑の一瞬でした。

                          

 そんなこんなの毒舌一家のモグラーず。今日の私のお仕事は緊急オペ。

 エマージェンシーです。

「絞扼性イレウス」

 の患者さんの緊急オペに付きました。
 イレウスというのは、簡単に言えば腸閉塞。この病態は案外簡単な原因でなってしまうものです。特に以前腹部のオペ経験がある方は要注意です。お腹の中を一度いじられているというのは、「癒着」という傷を治す生体反応を引き起こしているので、言い方は悪いんですが下手な医者にかかると「癒着」がひどく、イレウスの危険性は倍増。またその時のオペも一筋縄では行きません。
 
 なので・・・

 2度目の手術でお腹を開けるときは、前回の手術を執刀した医師の力量が分かります。癒着無くすんなりお腹が開けば、またその時の内臓の状態がクリアであれば、「ブラボー!」と相成ります もちろん、癒着が無い方がいいんだけども、わざとその「癒着」を起こして病気の再発防止をする手術もあります。「ブラ」といわれる、気胸の手術の時。肺は膨らんでいるのがいい状態なので、わざと胸壁と肺を癒着させる様に働きかけることもあります。まぁこれはいつかの機会に・・・。

 今日の患者さんは以前胃の手術をした方。それもちょっと名の知れた違う病院です。問題なく過ごせる手術をしたのだからそりゃとても素敵な執刀医だったんでしょうけど、何故か急に腹痛と吐き気、嘔吐で受診となりまして、そのまま手術となりました。
 
 お腹は閉塞された腸の手前が膨らんでパンパン。こりゃ痛いはず・・・。お腹を触ると腸の形が触れられるほど。

 麻酔の後に急いでお腹を開けたはいいんですが、腹膜が癒着していてすんなりと開けられない。四苦八苦しながらようやく内臓が見えるところまでこぎつけると、中から出てきたのはいまにも破裂しそうに膨らんで、黒く変色した小腸!!!!!!

 あぁーーーー!!!!! やばいーーーーっっっっ!!!!!

 大変だーーーーー!!!!!


 多分そこにいた皆の頭に警告灯が回っていたと思います。急いでふくらみを辿り、絞扼、つまり腸を締め付けている大元を辿ります。1m近く小腸を手繰り寄せてようやく見えてきた大もとは、たった数センチの「ヒモ」と呼ばれる癒着でした。丁度腸管をゴムでぎゅっと縛ったみたいになっていて、その先が腸間膜に引っ付いて流動性を奪っていました。そこから先の腸の健康な色と、変色した腸の色は多分子供が見ても分かる位危険信号。

 お湯だーーーー

 洗浄だーーーー

 暖めろーーーー

 熱めの生食持ってこいーーーー


 血行を取り戻す為に「ヒモ」を解除してガスを扱く。その上で腸を温め、血行促進!!!
 お腹の中をじゃばじゃばと洗います。

 計26000ml 

 待つこと15分。黒く変色していた小腸は、濃い赤色に戻っていました。健康な腸はピンク色なので、ちょっと腫れた感じというくらいの色。これでどうにか切り取らずに済みます

 良かった

 腫れていた腸を休めるため、ドレーンを入れてオペは終了。

 お腹の中にたまっていた消化液や腹水も2000ml近く。全部排液して消化器を休めるんです。しっかり腸が動くようになったのを確認して食事開始という事になりそうです。
 忙しい手術でしたが、大事に至らなくてよかったです。もう少し遅れていたら、きっと腸が壊死してショック状態になっていたかも知れません。
 ふぅ、一息ですね。

 患者さんにはあと一息の頑張りが必要です。

                        

 そういう仕事をしていると、人生って何の為に生きるんだろうって思うのであります。

 目的とか生きる意味とか。

 病気をして、それを治す技術が進歩して、私たちが得たものって果たして「幸福」ばかりなのかな?確かに病気は治った方がいいけれど・・・死んだ方が楽って言うことじゃなくてね。死ぬよりも辛いことは世の中に一杯あって、それを乗り越えることは確かにとてつもない経験だったりするんですが、医学は少し違う。乗り越えるというより、「併走する」感じに似ています。

 医学の進歩は、人間の生きていく意義に寄り添えているのかな?
 
 苦しむことがなくなりはしていないんだよ、こんなに医学が進歩しても。
 苦しい技術も痛い検査も一杯あるんだ。

 そこまでしても治らない病気もある。

 それは、生き抜く意味を見つける一翼を担えているのかな?

 医学は、道を間違っていないかな?

 ・・・・・患者さんに痛みや苦しみを強いる時、ふと思います。

 その痛みは、あなたの人生に本当に必要なのでしょうか?・・と。
 そうさせているのは私達なんですけど

 医学を進歩させてきたのは、実際痛みを感じてきた患者さんではなく、それを見てきた医師たち。今までの研究の成果は、患者さんを見てきたんだろうか?

 知っていますか?

 癌は痛い。けれど、その痛みは「とりきれる痛み」であること。

 そういう医師にかかれば、痛みは「取れる」んです。なのに実際私の周りの痛みはとりきれていない。へぼ〜といいたいけど・・・。
 今苦しんでいる方がこのブログを読んでいるわけではないし、読んでいたからと言ってこの方がいい医師ですと紹介できる人もいないんだけど、痛みは取れる、それは知っていて欲しいと思うんです。痛みを我慢しないでほしいんです。

 医学の進歩は、そういう苦しみを救ってくれてないじゃないんでしょうか?

 取って欲しい苦しみの意味を履き違えていないでしょうか?

 「痛み」が人生の意義であることは、哀しくはないかな。
 それが身体の痛みなら尚更。

 日常の「それなり」の日々を、どうか全ての人に授けて下さい。

 

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