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zoom RSS なくて七癖

<<   作成日時 : 2008/04/09 00:29   >>

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 どんな人にも多少の癖はあるもの、という意味。さて、アナタの癖は何?

 昭仁くんの癖は、MC中に袖口を弄ること。これはもう周知の事実。きっと分かっていても本人はやってしまうだろう。これが、「なくて七癖。」女癖とは違う・・・と思う。

 私は・・・・・妄想?いや、こればっかりは辞められまへんな

 いえいえ、そういう「癖」ではなくて、今回のお題は、仕事の癖。というか、慣れ


 前後を話しましょう。 (前後の話になってないけど。) 
 ワタクシ、現在手術室モグラーずの間で、啓蒙活動部員。部長は最近体調の優れない、手術室総長である麻酔医
 
 医者って言うものは結構自分の専門の科しか目が行かなくなるもの。特に成人を扱う先生達は、興味のある症例なんかには食い付が違います。
 手術が必要な患者さんの場合、勿論大切になってくるのは全身状態。だって麻酔がかかるので、その麻酔に悪い影響が出ないのか、患者さんの身体が麻酔という状態に耐えられるのか、というのが一番大切 麻酔に耐えられない状態なら、手術よりも全身状態の改善の方が大切。
 
 麻酔医は、特に外科系の先生で見落としがちな全身状態の評価をして、手術の決定権を持ちます。

 なんやかやと、全身状態を無視した手術依頼が増えてまして

 例として、肺炎バリバリなのに全身麻酔でお願いしますとか、

 肥満が高度で血栓疑いなのに脊椎麻酔で手術しますとか、

 血栓超ハイリスク疑いなのに血栓溶解剤を使わず「全身麻酔でー」とか。

 一日50本近くの喫煙があるのに全身麻酔を予定して、尚且つ禁煙指導もしない医者とか。まぁそういう人に限って自分も結構吸うんだけど だから「辞めて」って言えないらしいの、先生。

 麻酔科にとっては本当に「困ったなー」という症例が相次いでまして。それでもなんとかリスクの目を掻い潜って麻酔をこなす先生も凄いと思うけど、本人も結構危ないなーと思っている様子なんです。

 できるなら、患者さんに優しい麻酔がしたい!
 そのためには患者さんにも協力して欲しい!


 と言うのが麻酔医の本音。そのために色々「お願い事」を麻酔科医が挙げてきたので、その啓蒙活動です。
 何で私が請け負うかってことも不思議なんだけど・・・・なんでだ?そんな疑問を解決しようとしても無駄なのでー、スルー

 何を啓蒙しているかといえば、 「全身麻酔を受ける方に、お願い!」と称して、手術までに時間がある患者さんに、

 禁煙

 風邪予防

 肥満予防


 の3点を注意してもらおうというプリントとポスターを作成しているのです。殆ど出来上がっているんだけど、無心で作っていて、いざ「出来た!」という時、ふと生じた不安・・・

「外来で、 『アナタはここに癌があるので、来週全身麻酔をかけて切り取ってしまいましょう。』と言われたら、絶対前向きな気分にはならないよな・・・」

「そんなときに、 『全身麻酔はこんな麻酔です。これに気をつけてくださいね。』ってプリント渡されても、そんな気分じゃないよな・・・」

 と・・・・・・・・・。

 そーですよね 手術って言われただけでも心配なのに、麻酔の為に注意してね!って言われても、そんな気分にならないよね 逆にびびっちゃったり、自分はどうなっちゃうんだろうって思うんじゃないかな・・・。好きで怪我したり病気になったわけじゃないし、好きで手術を受けるわけでもないし。やらなくていいならそれにこしたことはないって思うよね。出来るなら避けたい

 そう、手術場って、患者さんには『負』の場所なんです。

 不安にかられて麻酔医に一応相談したんだけど、

「読んでくれるならそれは嬉しいし、読まれないならそれも仕方ないよ。気をつけても気をつけなくても、手術と麻酔はしなきゃいけないんだし。」

 という風なことを言われました。しっかり読んでくれる人も中にはいると思うよ、という前向きな言葉も・・・

  私の仕事場、患者さんには『良くないこと』に映るんだって再確認して、そう感じただけでちょっとショックだったんですよね。手術を毎日経験して、「良くなると良いねー」って皆で送り出しているけど、患者さんにとっては自分の身を切られるところ。もしかして命の全てを決定してしまうところ。なんとなく、命を救うところってイメージじゃないんですよね、手術室って 怖い、冷たい、非現実・・・。
 できれば入りたくない、出きれば思い出したくない・・・・気持ちが萎えるところ。さぁ頑張ろう!って気持ちで入ってくる人はいないし、どんなに声をかけて笑顔で接しても、緊張してドキドキするところ。

 あーあ、切ないな・・・

 という訳で、すごーく悩んでいたのです。結局当初の予定通り創り上げて、当初の予定通り啓蒙活動を開始する予定なんだけど。自分の身の事、自分の治療の事に、少しでも積極的になって欲しいから・・・・っていう『言い訳』を考えました。目的がないと前へ進めない気がするので
 
 その啓蒙活動の一環として、もう一つ考えている事があります。

 私たちが手術前訪問として患者さんを訪問する時、一応既存の冊子「手術オリエンテーション」というものを持っていって、どんな風に手術室に入って麻酔がされるのか、手術中はどんな感じかを説明するんです。今までは口頭説明だけだったので、時々「その冊子借りれる?貰える?」って聞かれることもあったんです。
 ならば患者さんの手元に残して、いつでも見てもらえるようにしようって言う事で、プリントを作ることにしました。殆どのベースは先輩が一つ作ってくれたので、それをアレンジするだけなんですけどね。

 成人の方にはもう既に形が出来上がっていたんですが、問題発生

 ネェさん!子供用ですよ!

 うちの手術場は耳鼻科、外科、整形外科と、子供の全身麻酔もそれなりにあるんです。子供の場合は殆どが全身麻酔。親御さんにも協力してもらうこともあるし、これは可愛く一枚作ってあげよう!と思ったのはいいんだけど・・・・・

 ご家族の方って、『手術』の何が知りたいんだ!?

 という疑問にぶち当たりました。枠を作って手術室に入るまでの流れは書くんだけど、親御さんに「ふむふむ」って思ってもらうために、何が必要なんだ!?って思ったら、

 頭真っ白

 当然といっちゃ、当然。私子供いないんだもん おまけに、こんな職場で働いてるから、手術室で働いていない人が何を知りたいのか、何を不安に思うのか、分からない。だって、やっていること全て日常だもの

 これが、なくて七癖!

 看護師って、病気や怪我に「慣れ」過ぎるんです。仕事に「慣れ」過ぎるんです。技術や業務の慣れではなく、感覚の慣れ。癌って言われても、きっと患者さんが癌って言われた時の気持ちとか、癌に対する一般的なイメージとかは持っていないと思うな。
 きっと、看護師さんに

「○○の癌って言われて・・・」

 と言うと、大概の人は大変ねって言うし、きっと看護師さんも言うだろうし、色んな励ましやエールもあるだろうけど、

「転移して無いなら切ったら治るわよ。」

 とか、

「あぁ、○○をこうするのよ。こうしてこうしてここが大丈夫なら平気よ。」

 とか、

「それはきっと○○しすぎたのね。」

 とか・・・・。
 原因や治療の話になっていくと思いません?
 この傾向、私にも当てはまる気がします。これが、医療者の癖であり、慣れ。なんというか表現が難しいんだけど、ついこの間先輩が

「人はどんなに小さくて治る可能性があったとしても、『癌』って診断されただけでイコール『死』だと思うものなのよ。」

 って言ってました。「こんなの、切れば治るのにねぇ〜」って、医療従事者は思うことでしょう。医者だって軽く言うに決まってます。

 けど、患者さんにとって『癌』はつまり『死』なんです、と・・・・。

 何気ないことだけど、分かったつもりでいたけど、ずきーーーーんとしたんです。あぁ、私何を見てるんだろうって。何を考えてるんだろうって。病棟の看護師さんの中には、「○○さん」という以上に、「○○病の人」とか表現して、物扱いしてる気がするって患者さんから言われる人もいるそうです。

 普通の心、置いてけぼりにしてきてるな・・・・

 私自身が強がりで『看護師』の仮面をつけることもありますよ、確かに。けど、ストレートな心を忘れてしまってる気がしましたね。

 それが、子供用の「麻酔について」のリーフを作ろうと思って痛感したことです。何故なら、あんまりにも真っ白になってしまったので、とりあえず医療従事者ではない(家族が医療者だけど)、子供を持つ友達に相談したんです。

「子供が病気や怪我で手術が必要になったとき、手術室の何が知りたい?」

 とね。矢張り子供を持つ親から直接聞くのが一番かなーと思いまして。
 こんなこと、あんなことって、色々出てくるのかなって思っていたら、



「・・・・・『手術』は『経過』の一つだから・・・・」



 ・・・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・・

 ・・・・・・・分かる。

 ・・・・・・・当然よね・・・・

 私もよく患者さんに言うもの。
 
 「手術は治って行く過程の初めの一歩ですから・・・」と。

 「とりあえず第一歩を踏み出してみましょう。」と

 私は言うけど・・・・・やっぱり少し、愕然としました。別にどうってこと無いんだけど、やっぱりねっていう気持ちと、そうかぁって言う気持ちと、ほぉ〜っていう気持ち。

 どんなに頑張っても、一番頑張るのは患者さんなんだなと。

 「経過」の一つ。

 知りたいのは、その経過の先に待つゴールテープの向こうなんだよね。普通、そうだよね。『手術』が一大イベントじゃなくて、「完治」が一大イベント。どんな病気や怪我でも。

 モグラーずは、車窓に流れる田園風景の一つ。

 それで、いいのかもしれないな。
 完全な脇役でも、全ての舞台の流を知る脇役でいられたら、それは大切だよね。
 黒子、重要!

 自分の仕事に対して、人が嫌がる場面での仕事だなっていう寂寥感をちょっぴり感じたけど、それでも、啓蒙活動は頑張ります。嫌でも通らなきゃいけない道なら、少しでも景色豊かにしてあげたいですものね。
 
 手術は過程の一つ。

 友達がそういってくれたから、考えを新たに作れそうです。自分の伝えたいことだけじゃなく、手術をする子供や家族の気持ちを受け止められるようなものが作れたら、嬉しいけどな・・・。難しそうだけど・・・

 なくて七癖。

 医療者の癖・・・・ これ、要らないね

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
一患者の立場から考えると、うーむ・・・
例えば、癌になりました、切除しました、命は助かりました、でも足が一本無くなりました、じゃやっぱダメなわけですよ。たぶん。
治る、ってことは、病気・怪我の前の状態に戻ることを期待してしまうなあ、素人は。
既に手術室の領域を超えてるけど・・・。
でも親だったら特にそう思うと思うな。
手術でできるだけ前の状態に戻します(治します?そこまで言っていいのか)、そのために麻酔をかけます、体の負担を少なくするためにこんなことに気をつけてください、って感じになるのかな〜。
麻酔って、すべて作用機序が分かってるものばっかりでもないよね、確か??違ったっけ?

2008/04/09 01:02
 まぁ、そう言う事なんだよね。でも、前と同じ状態ってなかなか出来ないこと。できるだけっていうけど、実際は胃を取っちゃったり傷が残ったりするんだしね。それを思うと人にとって手術って、絶対「いい経験」にはならんよねー。

 はぁ〜、難しいよ〜。

 麻酔の作用機序は概ね明らかにされとるよー。最近は薬が発達しとるけぇね。ただし、部分麻酔では効く・効かないはあるよ。全身麻酔では絶対効かないことはないんだけどさ。受けてみる?
うまうま
2008/04/09 19:20

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