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<<   作成日時 : 2009/03/09 23:09   >>

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 仕事場の駐車場に車を止めて、病院への道を歩いていると、駐車場横にある雑木林の奥から、

ほ〜ほけキョ

 鶯の声がしました 朝の静寂を奥ゆかしく破るような、優しく響く春の声です。ちょっと余裕を持って出勤した朝だったので、思わず呼ばれたような気がして振り返って見渡しましたが、姿は見えず。鶯は、私が病院の正面玄関に入るまで、2.3度繰り返しそういって鳴いて、見送ってくれました。

 この声を聞くと、まだまだ日本の自然は生きているんだなと思う次第です。こんな病院の建物の近くにも、昔々の人々が歌に詠み、詩に詠んだ鶯の変わらぬ響きがあるんですね

                     
 
 この土曜日に松山に行った事を、ふと思い出しました。今治からの道々の、咲き誇る菜の花の黄色の鮮やかさには目を奪われます。
 帰ってきて広島の道々を見渡したけれど、菜の花はまだ時期初め。松山はそう言った意味でも少し早い春の足音を聞いているんだなと、瀬戸内の海を挟んでこちらとあちらの季節の差を感じたりします。きっと松山の鶯は、もっと元気に春を呼んでいることでしょうね。
 
瓶にさす 藤の花ぶさみじかければ たたみの上にとどかざりけり

 松山と言えば、「坊ちゃん」とともに「坂の上の雲」
 これは、正岡子規の中でも、私の印象深い歌の一つです。

 中々代表作として目立つ存在の歌ではないのですが、正岡子規といえば私はこの歌が思い出されます。実ははっきり諳んじることは出来ない歌ですが、高校時代にこの歌の意味に深い感銘を受けたのが切っ掛け。
 病床にあって詠んだ歌とされ、畳の上に布団をひいて横たわっている子規だからこその視点で詠まれた歌だと教えられました。自分は横に成っていて、畳すれすれの藤の花の先が見えている。その小さな隙間を歌った歌。
 辛い闘病の床に横になりながら、誰かが挿してくれた藤の花の、そんな微かなぎりぎりのラインを仄かに詠う優しさと、そこに微笑みすら見つけてしまうユーモアに、ちょっと感動した高校生の私でありました。

 だって、普通に読んだら何てことない歌ですよ。挿した藤の花がギリギリ畳に届かないっていうだけの歌。けれどその背景にあるものを全てひっくるめて、素敵だと思えるんですよね。病に倒れていなければ詠まれることのなかった歌であり、病に伏していた彼だからこそ詠めた歌とも言えるわけです。

 あ、菜の花の話から小難しい話になっちゃいました

 その松山に異動になるはず(?)の彼の人と、今日偶然病院で会うことが出来たんです。あんまりにも意外なところで出会ったので暫くその人影が誰だか分らず、行き過ぎるのをぼんやり立ち尽くして待って居たんですが、しっかり目を凝らしてみてみると、あーら!あの人!

 私がしかめっ面でじっとこっちを睨んでるもんだから、彼もビックリしたんじゃないでしょうか。私が彼と認めて「あぁ、○○さん!」と言った風に表情を和らげたのを見届けて、少し小走りに近づいてきてくれました。

「おはよう。」
 
 声をかけたのがどちらが先だったか、既に記憶にはありませんが。

「お疲れ様。○○さんだったのね。気づかなかった。」

「うん、僕。  ・・・そうそう、また時間作るよ。」

「あら、ありがとう!メール読んでくれてるんだ!?」

「そりゃ、読んでるよ!」

「読んでないのかと思ってたわ。」

 返信が来ないから・・・とは言えず。言いたかった言葉に気づいたかどうかは定かではないけれど、彼は苦笑いしてました。歩きながらの会話で、そこまで言った時点でお互い別々の曲がり角へ。
 ふと見上げた彼の横顔の印象が、少し違って見えました。

「○○さん、髪切ったの?」

 すっきりしたような横顔に見え、何が違うんだろう?と思ったら、髪形は変わらないけど長さが少し短くなってる?それは随分前からの事かもしれません。だって何日もあっていないんだから。
 彼は私のそんな無邪気な問いかけに、一瞬「え?」と言う顔をして、その後少し笑って、

「うん、そう。」

 と、子供のような笑顔になって言いました。私にそういう突込みをされるとは思って居なかったのか、それとも随分前の事だけどそう言われて「そうだ」と言い返すしかなかったのか、それは分りませんが、そうだと返してくれた彼の、何だか愛護的な表情がとても素敵だったんです。
 まるで妹の他愛ない言葉に微笑むような、友達のくだらない冗談に笑うかのような表情。おたがいを笑顔にする優しい顔でした。

 すっきりしたねと返したのか、それとも別の言葉でどう言い返したのか、はたまた何も返さず笑ったのか、私にはここの記憶がないんですが、彼は続けて

「流石にあんまりにもみすぼらしくなってたからね。」

 と、冗談めかして笑いながらいい、角を曲がっていきました。お互いの高らかな笑い声が、「ばいばい」の代わりでした。
 久しぶりに会った友達と、こんな雰囲気で話するなという感じそのままの関係です。

 それが今はとても心地よくて

 毎日こんな風に何気ない会話を交わして要られたらなと思ってしまったりする私であります。恋愛から少しはみだしたこの気持ちには、こんな関係やこんなやり取りがとても気持ちいいんです。彼を笑顔にする会話、彼が笑ってくれる時間、それは私にとって、とても大事なものなんです

 で、彼が開口一番「時間作るよ。」と言っていたのは、「次」の約束のことです。また「次」があるから、と言って別れた2月の終りの特別な時間。その「次」を、考えてくれてるんです。
 といってもね、私が「気分転換にご飯でも行きましょう!」と、凝りもせず誘ったからではあるんですけど でもこれは、2月のあの「決戦」のような気分ではなく、ただ純粋に友達としてという感じが強いです。
 毎日忙しくしている彼を聞くにつけ、少しでも愚痴れる場所があったらいいかなと思った次第です。応えてくれるとは思って居なかったけれど、きっと時間を作ると言いながら無理だろうと思うけど、かる〜くそんな風に言ってみたかっただけです

 月曜日の朝、こんなことがありましたと言うお話でした

 だから、土曜日の松山を思い出したのかな。
 あの松山の光景を話してあげたい人がいるとしたら、やっぱり彼を思い出すだろうから。

                  

 

 

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