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<<   作成日時 : 2010/05/15 23:56   >>

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 今日、久しぶりに競馬中継を観ていたら、私好みのお馬さんを発見

 お名前を「カレンチャン」といいました。

 お顔がめっさ可愛いです

 レースでは2着になり、実況のお兄さんから

「カレンチャン!カレンチャンだ!」

 と叫ばれ、私には何度聞いても

「カレンちゃん、カレンちゃん。」

 に聞こえてしまいます。

 この微妙なニュアンスの違いは気付いてもらえるよね?

                   

 何故久しぶりに競馬中継を見ていたかといえば、金曜日の仕事が深夜2時に終わったからです。金曜日は遅出勤務をしていて、退勤時間ぎりぎりに緊急手術が飛び込み、その後個人的な仕事を一人残ってやっていたら、またまた緊急手術が入って私が担当してしまったのです。お陰で帰ってきたのが2時を過ぎていて、言葉通りのばたんキュー パソコンをひらくなどもってのほかで、家に帰ってできた事は、一緒に寝る為にわんこのケージを開けた事くらい。
 だから朝起きてぼーっとして、競馬中継を見ていたのです。土曜日の競馬中継担当のお姉さんは、結構いつもハイテンション

 その緊急手術、二件とも主治医が違ったのですが、どちらにも共通して存在したのが私と器械出しの後輩と(後輩は一回帰ったのに呼び出された)、

 うちの新藤さん。

 夜中23時にこの人のテンションに遭遇すると、トイレの100ワットどころではない。ジェットコースターに何度も乗りにやってくる小僧のテンション。 落ち着け、坊や・・・・という感じ?

 一件目の手術は21時過ぎに始まったので、ごく普通に

「宜しく〜」

 とか対応していたのに、次の手術では後輩とともに準備をしていたら

「お久しぶりでっす!」

 の言葉とともにハイテンションでやって来て、

「・・・・2時間ぶりです。」

「・・・ご無沙汰してます。」

 と返す私達。

 最近、研修医の僕と一緒の手術が少なくなり、「ナースのお仕事」話題に事欠く毎日(別に研修医観察日記じゃないんだけど)、さまざまな話題の提供者は専らこの「うちの新藤さん」になりつつあります。とりあえず長いので新藤さんとでも書きますが、決してアーティストの方ではないのでご了解を

 この新藤先生、一件目の手術の主治医を任されていて、患者さんが入ってくる前に勢い良く手術室に顔を出し、患者さんを待ってぼーっと立ち尽くしている私向かい、徐に言いました。

「螺旋骨折ですね!」

 は?

「・・・あ・・・あぁ、この骨折?そうですね、螺旋骨折ですね。」

「そうです、くるっと回ってますね!」

「・・・厄介なものですね。」

「いやぁ!ちょっと旋回しているだけで!」



 ・・・・は?

 

 何の会話を楽しむものなのか?

 この会話の、何が発展的なのか?

 会話の意味は?

 何故私に、螺旋骨折だと言うのか?

 螺旋骨折について討論したほうが良かったのか?

 ・・・・楽しいのか?

 この会話が楽しいのか!?

 おい!新藤くん!



     以上、心の叫び




 患者さんは、小学校に通っている子供さん。手術は怖いけれど、とにかくこれから起こる事にも興味津々といった感じの子です。お父さんとお母さんに付き添われて手術準備室にやってきたけれど、泣くどころかきょろきょろ辺りを見回して、

「じゃあいってきますね。」

 と私がご両親に声をかけて、子供の後を追いかけたほど。てくてくと自分で手術室の中へ入っていってくれる。ありがたいけれど、何だか嬉しい苦笑い。

 でも流石にベッドに横になって指導医を待っている間は、ちょっぴり不安げ。私が

「どんなことして遊んでたの?」

「今は気分大丈夫?」

「いつもどんな風な事して遊ぶの?」


 等等、気の利いたこと一つもいえないまま時間を潰していると、パソコンでのオーダー入力をし終えて、指導医を待ちながら手持ち無沙汰のうちの新藤さんがやって来て、患者さんの枕元で

「大丈夫?」

 と。
 
 私は思わず

「ぷっ

 気付かれないように、噴出しました
 なんと言ってもその声かけが、今まで誰からも聞いたことが無いくらい、「頑張った」声かけのように聞こえたんです。
 いつもどこか風邪を引いているような声の新藤先生。だから何となくカツゼツが悪いように聞こえ、子供にとっては聞きにくいだろう声色なんですが、それを自分でもよく分っているんでしょうね。一つ一つの言葉を切りながら、わざとらしく甘く柔らかい声を出そうとする必死さ

 どっちが子供なんだ?という位、子供なりにお互い気を使っているような感じ。
 こっちは30越えのおっさんなのに!!!

 まぁ、可笑しいと言うより、微笑ましいと言うのが正しいんでしょうけど

 新藤先生はその「大丈夫?」の必死の一言がよほど恥ずかしかったのか、言った後で私を振り返り、照れ隠しに

「えへへ

 ・・・・子供
 
 そして







おじさんもね、子供の頃骨折った事があるんだよ。」







 ・・・・・・・・・・・・・・



 ・・・・・・・・なんだ、この違和感





「そーなんですか?」





 一瞬、シーンとなりかけた部屋に轟いたのは、後輩の一人。
 新藤先生の隣にいた私は、聞き返す事も問いただす事もできず、固まっていました。





「そーなんですよ。」




 ・・・・ちょっと待って



 その話題に続く前に、一つ






「先生。」

「ハイ?」

「・・・・・・『おじさんもね』・・・・・って・・・・言うのはちょっと・・・・」

「あはっ!あはは、やっぱり!? どう言おうか言葉がなくて。」

「・・・・・『先生もね』って、それで言いかと思うんですが・・」

「あ、そうか!そうですね!『先生も』か〜!」




 おい





「で、骨折した事あるんですか?」

「そう。高いところから飛び降りて、足の骨ポッキリ。」

「へぇ〜。」

「昔はワンパクでした。」

「今は?」

「今もワンパクで・・・・・えへへっ・・・

 いや違う! そう言ったら別の意味になっちゃうでしょう!」



 流石関西経験者。



「・・・・今もワンパクじゃが、先生。」

「そんなことありません!」

「どーだか。」

「・・・・違います。」

 

 足の骨折をした経験があるから、現在整形外科になっているのとは違うらしい。
 
 何が人生の契機になるか、分からないもんだ。

 

 ワンパクだっていいじゃん

    ニヤリ

 
                    

 患者さんを待っている間、新藤先生は手術室の部屋と記録コーナーを行ったり来たり。
 たまたま記録机に、別の医師が置きっぱなしにしている整形外科の参考書がおいてありました。先生達が見る参考書は、私達が見ても結構面白いと感じるほど詳しく、オールカラーが殆ど。お陰で医師の本はべらぼうに高いです。時折、それぞれの専門の先生に

「○○に関係して、良く分る本を貸してほしい。」

 と頼むくらいです。解剖学の本はイラストも詳しくて、看護学とは比べものになりません。
 その参考書をぺらぺら捲りながら、話し相手を探すように大きな独り言を言う新藤先生。

「わぁ〜、この本分りやすい〜!」

「やっぱり買おうかなぁ〜」

「うん、買おう買おう!」


 本を手に、うろうろしながら独り言を呟く先生。まるで玩具を前にした子供のよう。

 たまたま部屋を出て、その記録机近くに用事があった私。
 本をぺらぺら捲っている先生の手元を覗き込み、

「それ、誰の忘れ物です?」

 と聞き返す。捲っていたページを閉じて本の表紙を出すと、そこに研修医の僕の名前が。
 ちゃんと名前を書いているところがエライ。

「ふぅ〜ん、N先生のなんだ。」

「これ、メッチャいいですよ〜。ほら、ここにこんなことが書いてあるし、手術のツボとかも書いてあるし。」

「ふぅ〜ん、そういうのって大事なんだ?」

「大事ですよ〜。こんなことも、こんな事も書いてある!」

 ちらりと見た表紙で見た、シリーズもののタイトル。

「そのシリーズの本は良いって、聞いたことがあります。結構皆さん持ってるみたいですしね。」

「あ、やっぱり!? このシリーズ、確かに良いって評判なんですよ。」

「その本読んでるそのN先生の腕が飛躍的に伸びたら、信じてもいいですけどね。」

「・・・・あはは・・・




 新藤先生、言っておきますがね

 名医は本で作られるものではないんですよ。



 本当の名医は、「人」から学び、「人」に作られるものなんですよ。

 人間関係っていう「人」との繋がりから出来上がるものです。

 どんなに良い本を読んでも、

 どんなに知識をつけても、

 どんなに腕を上げても、

 「人」と繋がっていない名医は、名医じゃないんです。

 メスの先に患部ではなく、「人」を診ることができる医師になってくださいね。



 
 いつか独り立ちする日に

 あなたの腕のよさ以上に、あなたの笑顔と温もりに、

 患者さんが安心を得るような医師になっていてくださいね

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