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<<   作成日時 : 2012/01/08 21:29   >>

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 仕事が通常通りに始まり(始まっていないところもあるだろうけど)、年初め・新年という感覚が次第に薄くなってくる今日この頃。学校だって新学期が火曜日にははじまる訳ですしね。

 年末年始をバタバタし働いていると、ちょっといつもと違う感覚があります。
 
 病棟で年末年始を勤務していたころは、お正月を自宅で過ごそうと外泊していく患者さんの色んな管理に追われていたけど、どこかしら新年を迎えるお目出度さであふれていたような気がしますし、患者さんが外泊して少なくなる分、病棟に残っている患者さんとべったり濃厚看護をしたり、いつもはしないお喋りをして過ごしたりしたことを思い出します。
 何となく、暇という、のんびりしたムードで過ごすのが、田舎の病院の病棟の勤務でした。

 新年を迎えるというのは、本当にお目出度い事で、一年を過ごした喜びと、これから新しい一年を迎える期待とに満ちた、活気ある出来事。お正月というのは、日本人にとってとても深い精神を持った記念日なんだなと思うのです。
 
 救急外来で過ごした今年のお正月、病棟で感じたのんびりとは甚だ無縁で、いつもの倍以上の患者さんと救急車の対応を、いつもより少ない人数でこなさなければならないという過酷な勤務でした。ついて出る言葉は

「正月なんだから家にいて!!!」

 ばかり。
 しかも、矢張りめでたい事だからちょっぴり羽目を外したり、ちょっぴり贅沢をしたりして体調を崩す人も多いですし、目出度い事だから楽しく満喫したいと思って無理をする人など、いつもならあまりしないことで病気をしてしまう人も多かったです。
 軽症患者さんの自己来院外来は2.3時間待ちがザラ。本当に、家で寝ていた方がずっといいのではないかと言うほど待たせてしまう毎日でした。それでもお正月だし(←理由が不明だけど)しんどいしで、文句を言わずに待っていてくれる患者さんたち、有難いです。

 その半面、救急外来のお正月でたまってくる申し送りがあります。

 それは、在宅でお正月を過ごす終末期の患者さんについてです。

 初めて救急外来で年越し、年末年始の勤務をして、他のスタッフには結構当たり前の様でしたが、私には凄く染みるものがありました。

 12月31日から1月1日になり年を越すという事が結構すごい意味を持っていて、その年越しや正月を誰とどこで迎えるかという事が、その人の残りの人生のQOLを左右するという事です。
 お目出度いお正月を、ぜひ家族と親戚に囲まれて自宅で過ごしたい、いつも通りの正月を満喫したい、お節やお屠蘇、色んな制限はあるけれど、とにかく家族と一緒に過ごす時間を持ちたい、そう言って半分無理を押して外泊する患者さんは日本中多分それなりにいたと思います。

 お正月であれば、皆が仕事を休んで揃う事が出来る。
 いつもは見ない顔ぶれに出会う事が出来る。

 そしてそれが、最後の再会になるかもしれない…。

 終末期患者さんのお正月の過ごし方は、それぞれです。ただ自宅にいるだけの方もいるかも知れませんし、静かにご夫婦で過ごす方もいるかもしれません。けれど、お正月という目出度い日々に、病院ではなく家で過ごすという事が、人にとってどれだけ大切なことかというのを、しみじみ感じたりします。
 
 普通に働いている人だって、普段帰らない実家に帰る日ともいるでしょうし、一年に一回の親戚会だってある方もいるはずです。

 一年に一回という『行事』『「記念日」、それが全員一致するのがお正月なのでしょう。
 そして、そのお正月を家族と過ごすことが、どれだけ大事で尊い事かを感じるのです。

 一年に一回という事は、もしかした来年はないかもしれないのです。
 お正月の目出度さと共に、その恐怖とも戦わねばならない毎日です。それを忘れさせてくれる家族のつながりが、自宅でのお正月にはあるのでしょう。まさに、人生の終盤の大イベントと言った感じです。

 外泊して行った患者さんに対して、病院側は何かあったらすぐに救急車を呼びなさい、と指示をします。その申し送りが、救急車受け入れ場所になる救急外来に届きます。

「○○科の▽▽さんが外泊しています。」

 お名前から病状、治療経過、現在の状況までしっかり申し送られ、

「何かあったら救急車を呼んで来院するように言ってありますので、絶対に受けてください。」

 と。
 患者さん様にベッドは確保してあるので(←退院という形をとっていたり、外泊という形をとっていたりまちまちだけども、ベッドはある)、自分の病院のかかりつけ患者さんをすぐに対応できるようにといった申し送りです。

 そして、時々電話がかかってきます。外泊しているそうした患者さんから、

「やっぱりしんどいのです…」

 と。
 無理をして、頑張って、それでもいつもすぐに逢う事の出来ない遠い親戚には逢えて、自宅で少しでも過ごして、身体がついていかなくなったり、満足してしまったり・・・。
 もともと辛い状況を押して出ている人の中には、志半ばで病院に戻ってくる人もいれば、病院にいるという安心感を求めたり、家族に負担がかかるのを何より気にして自分から病院に戻ったりということもあります。
 ベッドサイドでそうした患者さんの思いを聞きながら、それでも今年のお正月は良かったよと言ってもらえると、私たちは何もしていないのに、そうしたお正月を支えてあげられた気分にさせてもらえます。(←勝手な解釈だけども。)全ては患者さんと家族の頑張りなんですけど。

 そんな中、別の電話もかかってきます。

「○○です。○日までの外泊で出てきているんですが、もう少し自宅で様子を見たい。」

 だったり、状態はすこぶる悪いのに、

「まだ自宅に居たい、病院に帰りたくない、もう少しこのまま家で頑張りたい。」

 だったり。
 その人のお正月がどれほど豊かだったか、自宅での家族との生活がどれ程求めていたものだったかが伺えます。私たちが主治医から知らされた病状を聞く限りでは、どれ程体は辛くてしんどいか容易に想像することができるのに、それでも自宅に居たいという思い一つで頑張り、それを支える家族が居られるのでしょう。
 ただあと一日でも数時間でも、救急搬送依頼が鳴らないよう、出来る事なら少しでも楽に患者さんが自宅で笑っていられるよう、そう言われたスタッフは祈るだけです。

 救急外来で、毎年繰り返されているこの命の在り様。

 繋がり、絆、そうした言葉が蔓延して輝石のようにもてはやされた昨年ではありますが、大きく声を上げなくても、こんなに身近に暖かいつながりは見つけることができます。 自分が誰かに繋がっていること、自分が誰かと・・・・そうした自分本位の見方ではなく、視界の中心に誰しもを置くことで、人は誰かとつながり、人は一人では生きていないのだと簡単に実感することができます。

 どうか誰しもが、こうした安らぎの中に人生の終焉を迎えることができますように。


 持っている糸は凄く細くて、自分なんて人から必要とされていないと感じて手繰り寄せたりすることもなく、誰かに引かれて縒られることを待っているだけの自分。詰まらない人間だなぁと、思います。こうして救急外来で色んな命の在り方を見ていると、切なくなったり嬉しくなったり、凄いと思ったり悲しいと思ったり、憤ったり感心したり、本当にいろんな感情を使います。そして自分を顧みた時、少しさびしくなったりして・・・。

 今日と同じ明日はない。
 明日は必ず来るとは限らない。

                 

 家族に包まれた豊かなお正月を毎年と変わらず過ごした方もいれば、その大切さを実感した人もいるし、切実に求めながらも一人で過ごさざるをえなかっ人もいる事でしょう。

 救急外来は、そうした人たちの姿も見つめています。救急搬送でこられる、家族と連絡が取れない患者さん。路上生活者の患者さん、暴行されて血だらけの患者さん、病院に来るしか用事がない患者さん、寝たきりなのに一人暮らしの患者さん、倒れていたのに気づかれない独居の患者さん・・・。

 富や名声は平等でなくとも仕方ないのかもしれませんが、こうした「つながり」さえも平等ではないのは、何の為でしょう。自分が勝手にしてきたこと、生きざまが表れている、そうかもしれませんが、本来は奪いも与えもなく求めも拒絶もなく、平等であってしかるべきもののようなきもします。
 
 人間が「生きる」ということは、生きる為に精一杯になる、一生懸命になる必要のあるものなんだなと思ったりします。単に努力するというものではなく、生きていくという事が気づかないけれどもどれ程の「勤労」で成り立って居るかを感じるのです。
 人とのつながりを得るのも、精神的・肉体的に大変な頑張りをして得るもの、家族も家庭も、友達も恩師もそうなのですね。

 

 いつもの外来業務では感じない、救急外来医療従事者のお正月は、こんな感じです。勿論、通常のようないろんな出来事も沢山あるのだけれど・・・。ふと心に留まる、『救急』という意味、「命」の在り方。色んな色のため息が出ます。(幸せが〜〜〜)


 命を救うとき、身体と共に心と家族まで救える医療従事者チームでありたいと願う新年であります。



 こんなこと言ってるけどうまうまさんの将来は独居老人孤独死無縁仏コース
 てへっ♪

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