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zoom RSS 負うる老い

<<   作成日時 : 2012/03/10 02:38   >>

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 晩御飯の後片付け中、包丁を洗っていたら

 スラ〜〜〜っと指を切った。数年使っているとはいえ、さすがセラミック…。





 痛かった――――――っっっっ!!!!!


                    

 という訳で、バンドエイドとお友達のうまうまさんです。ずばっと切ったのではなく、すーっと切れるので、余計に背筋が凍る思いでありました。以前わんこに噛まれて手術・入院を体験している身としては、流石に同じ轍は踏みたくない。腐ってるがナースの端くれとして、そんなことは恥ずかしい。ので、流水でしこたま洗って終了。

 わが免疫を舐めるな。

 今日はわんこさんの受診日でした。朝から母よりメールあり、受診結果が届いたのは20時過ぎでした。手術後の傷の具合と、血液検査が目的です。そして今日は待ちに待った抜糸の日。言われていなかったけど、先週抜糸も血液検査もなく、傷の具合だけ見たというので、今日の受診で絶対抜糸だねー、やっとエリザベスカラーが外れるよーとメールしていたので、ホッと一安心。

 エリザベスカラーで首筋が痛むのも嫌だし、何よりウザったいエリカラが取れるのが一番だよー。水もまともに飲めない状態になっちゃうしね。傷の治りはなかなかよく、アルブミンが低い割にはいつもきれいにくっついてくれます。傷の治りに関係するのは、なにもアルブミンだけでなく、白血球やら血小板やら、もろもろの成分なわけで、こんだけ大食食らっていたら多分大丈夫だろう。

 傷はすっかり綺麗なようで、こっちは心配なし。エリカラが外れてやっとシャンプーできる!!! くさくさコーギーに成り下がっているのですよ、いまのわんこ。 
 
 で、久しぶり(?)にした採血では、アルブミンが2.2。イマイチひくい気がするけど、PSL5mg一錠の内服で減りすぎはしていないのでまぁいいのかな・・・。先生は治療を開始するにあたって、「3.0は欲しいかなぁ。」と言っていただけに、2.2で良しとする根拠が何だか見えない。このまま今度の受診まで値が下がらなければ、2日に一回の投薬になり、随分内服量が減る事にはなるんだけども、何だかちょっとさえない私。

 薬飲んでるんだから、もう少しあってもいいのかなぁという気がしないでもないけど、それを考えたら病状が進んでいるってことにもなるので、低め横ばいで何事もない毎日ならそれでいいのかなと思う事にするとしよう。
 体重も驚きの13キロ台を何とか脱出して、手術後14キロに復帰したそうで、まぁ考えてしまえば「もしかして腹水!?」とか思うんだけど、これも好材料と取る事にしようかな・・・。

 母も「わんこちゃん、何となくふっくらした」と言っているので、物凄い食欲があるし、それに正比例する大飯を食っているというので、体重が増えたという事でくくります。

 病気のわんこを抱えていると、何事も一喜一憂、色んな要素が心配事にもなり、喜びにもなり、はぁ、大変だ。
 しばらく帰省できていないので、帰ったらいの一番にわんこのシャンプーに取りかからなければなるまいね。それまでに暖かくなってくれるといいもんだ。

                     

 さて、別のSNSでは本の話題を結構しているのですが、ここ最近まともにこちらのブログでほんの紹介をしていなかったのに気づくのです。といっても、大した本を読んでいなかったというのがメインの理由。

 最近は一般向けに病気の詳細な説明本が出ていたり、人体の美しい模型絵本みたいなのが出ていたりと、こういう方面の本も意外と面白いんだけどもね。ホンマ、人体って不思議で美しいのだよーと言ったところで、一般の人にどこまで通じるか定かではない。

 そんな私が最近ふと立ち寄った本屋で見かけた、文庫新刊を思わず買って一気に読んでしましました。

 作品自体は昭和44年とかに世に出ているので、再編して文庫化、というのが「新刊」の理由なんでしょう。作者は井上靖さん。この方自体の作品がとっても多いので細かくは知らなかったというのと、多分お亡くなりになって10年以上たってからの「新刊扱い」という事で目新しい感じがあったので目についたのだと思いますが、それ以上に矢張り扱ったテーマの深さに共感できるものがあったのかもしれません。

「わが母の記  花の下・月の光・雪の面」  
                 井上靖:著       講談社文芸文庫

 です。作品は『小説とも随筆ともつかぬ』様相を呈しています。そうだなぁ、小説のようでもあり、でも全てが「在ったこと」なので随筆なのかなぁと思ったり。小説にしては華やかさや脚色がなく、随筆にしては滑らかな深みがあり、「記」というには暖かな愛情の温泉に浸かっているような、そんな作品です。

 井上氏自身が、自分の老いていく母の物語を記した作品で、冒頭は父親の死から始まるので、「おや」と思う事もあるけれど、子にとって『親』の存在とはかくもこのようなものなのかと考えさせられ、納得でき、あぁ確かにそうだなと同感できる書き出しから始まります。
 そして物語は、当時まだ言葉のなかった「認知症」を患っていく母親の物語へ移行していきます。

 介護や施設、認知、失認、様々な言葉がまだなかった時代、制度も政策もなく、老いの果ての耄碌が「ボケ」としてひとくくりで扱われていた時代の事。
 それでもその時代の『母』を取り巻くすべてが豊かであり、穏やかであり、何もかもが「親子」の情で繋がっていた時代の物語です。

 脚色も彩りもなく、ある意味淡々と子として母の老いを見つめ言葉を綴り続けたような物語ですが、そこに展開される日々の暮らし、出来事、想い、全ては今にも通ずるところがあり、今は無くなってしまった温かみも様なものもあったりします。

 脳の退化、萎縮によって引き起こされる「認知症」。その切なさと難しさと介護の大変さは勿論の事、それでも家族のありがたさやそれが当たり前であることの受け入れの容易さは、時代背景に大きくよるところがあるのかもしれません。

 酷くなっていく母の「老い」に対して、淡々と言葉を重ね、時に家族が怒ったり泣いたりわめいたりしながらも、それでも見捨てず手を引いていくその当たり前さが、現代の社会には希薄になっているような気がして、本当に当たり前だった親子の情、つながり、そう言ったものの深さと、何気ない出来事の情景の中にある、掛け値なしの親としての愛情、無償の子としての愛情を感じて、「あぁ、これは美しかった時代の物語なのだな。」と思ったりしたり・・・。

 それでも、いろんな場面で「老いて」居る母を巡って人々がやり取りする情景を読むにつけ、そこで交わされる言葉の素朴さ、「老い」に対する理解の単純さ、だからこその笑いと納得と前向きな諦めのようなものがあって、私たち現代の医療従事者にはない素直な視点が見受けられ、面白かったりもします。
 根本に大きな愛情のやりとりがあったからこその物語なのだとは思いますが、どの時代でもこうして「老い」の世界の不思議さに見惚れ、呆れ、それでもその手を引いて歩んでいるのだと思うと、介護とはかく笑いあうべきなのかなと思ったりしますね。

 老いは時間軸を逆に巻いていくようなものであるけれど、前へ進んで後戻りはしない。矛盾するような表現だけれども、実際そうなのだと感じる。消えた時間を思い出させようとしても無理だし、前へ進むものを引きとめて後戻りさせることなどではない。つまりは老いとは、進みゆくもので、逆らうものではなく、また手を下す物でもなく引っ張るものでもなく、寄り添い手を取り、流れに身を任せるようなものなのだと感じたりする。こういうところは、介護職員や医療従事者よりも、こうした家族の方が随分上手にするものなのではないかと思うけれども・・・。

 現代の殺伐とした介護環境・状況・考え方から、この本のような豊かな「老い」を過ごすことは難しいのかもしれず、こうして「老い」は忌避けるようなものに成り下がってしまうのかもしれない。

 歳を重ねること、老いていく事、そしてその先にある耄碌することは、年を取った特権であった時代は、もう過去のものになってしまったのだなと感じる訳です。


 老いることは、決して醜い事ではない。
 醜い事もあるだろうが、決して忌むべきものではない。
 忌み嫌う事もあるだろうが、決して悲しむことではない。


 見守る人があれば、そうして思う事だろうな。

 
 別に自分の親がボケるとは言わないけれど、もしもそうなってしまった時、「老い」を悲しむことがないようになりたいと思った次第であります。

 若い事は素晴らしい事、けれど老いる事もまた、素晴らしい事なのだと思うのだな、うまうまさん。
 

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わんこちゃん抜糸とエリカラからの解放おめでとうございます!
アルブミン値、気になりますね。手術後だからということではないんでしょうか?
一喜一憂、わかります。
うちのパピヨンは、飲み始めPSL5mg/kgでしたよ。
何せスタートが腹水ありの、アルブミン1.4ですからね〜。
普段3.2kgの体重も腹水のせいで3.8kgになってました。
2週間後にはアルブミンは驚異の回復で2.9、そんなにすぐに上がるものなんだ、ステロイドすごい!!
この時点で体重は2.8kg。なんと1kgが水でした。
見るからに一回り小さくなって、腹水だけでなく浮腫もあったのかなぁと思います。
15日目からPSLは2.5mgに減らして現在に至ります。
それでも/kgでわんこちゃんの用量よりも倍くらいですかね?
薬減量後一旦2.6に下がり、どうなの?薬減らせるの?
ふっくらして体重もいつもの3.2kgだけど、これってまさか浮腫?
とドキドキしながら待った昨日の血液検査で3.2と出て浮腫でなく皮下脂肪だったのね、と安堵しておる次第。
あと10日このまま2.5mgで様子見て、維持できてればまた漸減の予定です。
何しろ、普段の生活の中でわかるのは見た目、手触り、体重。それとうんPの性状。
検査してみないことにはアルブミンが高いのか低いのかわかりません。
活気も食欲も元気もあり大丈夫とは思うものの、危機的な値だった初めからそうだったし。
何はともあれこれから長く付き合っていくこの病気。
油断することなくきちんと治療を続けて(治療中断で再発すると今度は薬に反応しなくなったりすると聞きます。)ほんと、貴重症例の長寿記録を樹立してやりましょうね。
毎度長コメですみません。
snow
2012/03/12 23:29
 こんにちは。
 パピヨンさん、かなり経過良好ですね!!!うちのわんこよりも重症度が強くしかも体重も小さいので、でぶでぶコーギーに対峙するより慎重になりますよね。読んでてもどきどきしちゃいます。
 検査結果だけが大事ではないのですが、矢張り数字で表されると堪えることもあります。腹水だって、いまのわんこではメタボなのか水なのかも分からないくらいで。いつもそばにいて見守るってことの大事さを思います。遠距離恋愛、辛いです(><)
 病気との付き合いは(最早戦うような体力消耗はしません)流石にいろんな事がありますが、本当に、自分たちも愛犬も満足できる毎日を過ごすことに意義がありますからね。獣医さん任せでっていうのもいけませんが、ほぼ丸投げでうはうはわんこと笑って過ごしていこうと思ってます。
 パピヨンさんによろしく!!!お互いに、きちんと治療、きちんと観察、ですね。病気と出来るだけ長く付き合っていきましょう!
うまうま
2012/03/13 22:12
訂正。飲み始め5mg/kgでなく5mg/日です(><) さすがに。

今回記事、後半も興味深く、本読んでみようと思いました。実は昨年、認知症の母を看取りまして。これがまた最期は持病の「胆管拡張症」を遠因とする低アルブミン血症(最終的にアルブミン値1.0)でして。浮腫、腹水、胸水までたまってました。病態は全然違いますが、なんか共通点もあって、何の因果かと思いますよ。。
娘もメンタル系の障害を持ち、次男は髄膜炎の後遺症の慢性硬膜下水腫で1歳のときからシャント入り(幸い発達に何の問題も来たさずもう大学生ですが)家族の病気と付き合っていくのは私の宿命…なのかな?
てか、私が!お祓いでもした方がよいかしら?
気長にあせらず寄り添って、できるだけ楽しく、がモットーです。では。
snow
2012/03/14 17:23

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