〜近畿☆瀬戸内☆うまうま交響楽団 ♪

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zoom RSS 縁の結び目

<<   作成日時 : 2009/01/21 22:23   >>

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 何故か、遅出勤務が多い私。でも人より多いって事はまずないはずなんですが 今日は昨日も書いたように、マイルズ手術の直接介助。長い手術になるので、途中交代の後半の役回りです。

 手術途中に器械出しナースが交代することは結構あるんですが、その時には器械の数、ガーゼの数、物、針、縫合糸などなど、手術中に清潔器械台の上に出していたもの全ての申し送りをします。今回の手術では、開腹後に会陰部から腸を引っ張り出す「下操作」が間に入るため、その間十分 のんびり申し送りを受けて、いざ交代、後半戦!
 と思ったけど、この手術、そこからの操作はあっけないんです。後腹膜を縫い合わせ、排液のためのドレーンをいれ、人工肛門の造設。見事、あっけなく終わりました
 何事もなくて安心です。造説した人工肛門もいい感じの盛り上がりを見せ、帰室直前には既に排液がしっかり出てきてて、漏れなし!患者さんは長い麻酔からもすんなり醒めて、全身状態にも異常無しです。よかったですね

 今日の仕事は、その後もいっぱい。立て続けに始まったり終わったりする手術の片付けとともに、手術室内での補充業務などなど、体が二つ欲しいか、手が四本欲しいくらい。
 入り口すぐ横のオペルームを、次の手術の為に急いで片付けていると、隣の部屋から帝王切開で生まれた赤ちゃんの元気な声が聞こえてきました

 何がそんなに哀しいの!?

 という位、激しい泣き声で、オペ場って意外と声が響くんですが、どこにいても聞こえるくらいの大きな声。

「あ、生まれたんだねー。」

 一緒に掃除をしていた後輩に、私は何気なく呟いていました。

「凄い声ですね。」

「ホント。元気そうだね。」

 後輩も、その元気な泣き声にちょっとびっくり

「あのさー・・・。私いつも思うんだけどさー・・・

 お互い手を動かしながら会話していた後輩と私。せかせかと掃除を続けつつ、

星占いってあるじゃん。」

「あぁ、はい。」

「予定カイザーの子って、誕生日とか既に決まってるじゃん。」

「・・・そうですね。手術日ってことに成りますもんね。」

「例えば今生まれたあの子の、星の運命って言うのを左右してるのは、あの先生なわけよね。今この時間に生まれたっていう事。」

 後輩はきょとんとした顔をしながらも頷く。

「その子にとって産科のあの先生は、自分の運命付けた人ってことなんよね。」

「・・・・そう・・・・なんでしょうかね・・・

 占いが好きな私は、ずーーーっと気に成っていたんですよね、これ 占術家の人はどう思うんでしょう?予定帝王切開で、何時入室、何時執刀っていうのは、所謂産科の先生の都合だったりするわけです。
 手術が何らかの事情でその日遅れたりすることはまぁ運命と言えるのかもしれないけど、日付が変わることまではなかなかないです。早くに陣痛が始まってしまえば緊急帝王切開にも成りますが、簡単に言えば産科の先生の手術手際によって出生時間が決まってしまう訳ですよね。
 そうなる運命といえば、それもその子の背負った「星の宿命」っていうことになるんだろうけど。

 いつも帝王切開に介助につくと、考えてしまいます。何せその子の出生時間は、私達手術場の看護師が「出生」と確認して見上げた時計の時間ですから。

「○時△分です!」

 って大きな声で言うけど、もしその時計が5分進んでたら?(そう言う事がないように、手術ルームの時計は電波時計で、ぜーんぶ同じ時間を示しています。勿論正しい。)
 これも、誰かが関与して起きる「運命」なんでしょうかね。

 だとしたら「運命」って、「偶然」って言葉とよく似てる気がします。

                        

 その元気のいい声を聞きながら掃除をし、次の手術の為に部屋を飛び出したら、ばったり!いつもカイザーで当直で、色んなところでお世話になっている小児科の先生に出くわしました。手術室に入る為のガウンを、白衣の上に着こんでます。

 あれ?

 あんなに元気な声で泣いていたのに、先生が呼ばれたの?

 赤ちゃんに何かあったのかな!?


 不安なこっちの気持ちをよそに、先生はのんびりと、私達が掃除を終えたばかりの部屋を覗き込みます。ははぁ〜確かにいつもカイザーはこの部屋でしてるから、間違うのも無理はないですね。

「先生、カイザーなら2番ルームよ!」

 あんまりのんびり緊張感がないようなので、勢いよく声をかけて指示すると、「あ、そう・・・?」と頷いて、ぽてぽて歩いていく先生。背後には赤ちゃんの元気な声が続いているけど?

 その先生の後姿が部屋に消えて一分もしないうちに、

「あれ?先生、もう終わり!?

 同じ様子でぽてぽて出てくる先生。

「うん。」

 何だかよく分からないと言った感じで浮かない返事をする先生。

「赤ちゃん、元気そうじゃん。」

 と声をかけると、

「うん、そうみたい。」

 苦笑いをして帰って行きました。オペ室滞在時間3分程度。ウルトラマンより短いぞ
 代わりに部屋に入って、応援で部屋に居た後輩の手が開いたのを見計らい、

「小児科の先生、どうして呼ばれたの?」

 と聞くと、彼女も大笑いで

「赤ちゃんが小さかったみたいで、一瞬色が悪かったらしいんですけど、すぐに良くなったんですよ。産科の先生も小児科の先生が来た途端『もういいよ〜!って追い返しちゃいました。」

 あはは・・・そうですか・・・ 小児科の先生は、外来中に呼ばれて何事かと思って来たのに、あっけなくお役目御免だったわけですね。
 先生がやってくるとは思えないほどの泣き声なんだけどなぁ。

 元気に帰って行きましたよ、赤ちゃんもお母さんも。

                           

 さて、占いの話が出ていたけど、私は毎日の占いを見るのが大好きです。今日水曜日は、ここ一週間でもとっても最高の一日と言う事で、朝から気持ちよく仕事をしていたんです。

 メールチェックの為に仕事場のパソコンを起動すると、

 新着あり

 の表示。最高の一日??????
 誰だか、分っています。いつもはメールをくれない、あの人なんです。何故って、私がメールしたからです。いつものようにではなく、私としては沢山の意味をこめて、メールを打ちました。落ち着いて、一言一言しっかり伝わるように・・・

 私と彼の人には、3月末に、永遠の別れが待っています。3月が過ぎてしまえば、もう交わることのない縁が決まっています。決して傍にいられない上、もう会うこともないだろうと分っていて、決定している覆ることのない事実です。

 そうなんです。
 何もしなくても、新しい年度になれば、私の毎日に彼の存在はなくなります。

 それは、先輩曰く「忘れるためにはいい事」なんでしょう。物理的に離れてしまえば、これから先どんなに長い時間を生きても、決して会うことはない人です。私と彼とは、そもそもそそういう間柄なんです。
 だから、最近の私は情緒不安定気味 自虐的になったり、小さくなったり、逆にはしゃいでみたり。仕事に熱中する振りをして、何にも考えないようにしてみたり。休みの日が恐いのも、休日なんていらないって思うのも、考える時間があるのが恐いんです。淋しいとか悲しいとか、とにかくそう言ったネガティブな気持ちにとっぷり嵌ってしまうと、浮き上がってこれなくなっちゃうんじゃないかと、心配です

 彼の人は、4月に転勤が決まってしまいました。その事を何気なく、彼自身から聞きました。突然言われて、あまりに突然の事で、そしてあんまりにも今の仕事が短く、会社にいいように振り回されているように感じてしまい、納得がいかないんだということを、聞きました。立ち話で、ちょっと落ち着きなく話す彼を見つめていました。ありえないほど動揺している様子を目の当たりにしました。
 話を聞く限り、私には「栄転」と言う事も何となく感じます。上司に振り回されているのも在るんだろうけど(ごめんなさい・・・)、違う目で見たら「もしかして能力をかわれてるんじゃないの?」という感じなんです。

「何故自分が?という気持ちと共に、そう言ってくれるのもちょっと嬉しかったり・・・」

 彼はそう言うから、上司の彼に対する評価が思ったよりずーっと高かったことには気づいているみたいで、目をかけてもらえていることには喜びがあるみたいです。
 が、彼は何だか浮かない態度

「家の人には・・・奥さんには話したの?もう一人じゃないんだし、付いてきてもらわないと困るよね?」

 そう聞くと、

「まだ話してない。」

 ・・・・・突然すぎてよっぽどまとまりが付いてないんだな、この人・・・ 
 聞いてる私も苦笑い。本当に腑に落ちない感じで、私としたら何が腑に落ちないのかよく分らなかったり・・・・。

 とまぁ、そんなことを話していたのは、実は数週間前です 大分前から、聞いていたんです。まだ時間があると余裕をかましていたけど、最近になって突然、時間がないと実感しました。
 だって、彼の後釜の話が既に出ているんです。もう、4月からの話に彼の名前は出てきません。その現実が、あまりにも深く胸に迫りました。

 メール、しよう!

 返事が来ないのが当たり前になりつつあるのに、メールしようと意を決したのは、そのためです。返ってこなくても仕方ない・・・・そう決心して、覚悟しました。

『時間はまだあると思っていたけど、実はもうすぐなんですね。』

 書き出しの挨拶の後、私は切々とメールを打ちました。

『もう、転勤の話は納得できましたか?自分の中で消化できましたか?以前、まだ納得していない様子だったのが気に成ります。』

『今の部署での仕事は、如何でしたか?』

『この仕事は、あなたの長いキャリアの中で一瞬の事。これからの仕事ぶり、活躍を、傍で見守ることすら出来ないのは残念です。』

『こんな風に、離れてしまえばこの先永遠に交わることのない縁もあるのだと、痛感しています。』


 書いていて、涙が零れました。皆が帰った後の仕事場で、ぼろぼろ泣きながらメールを打ちました。もともと逢うことも、仕事関係で交わることも少なかった縁ですが、そんな薄くて細くて切れそうな糸でも、一年、偶然を繰り返し、まるでそれが運命の如く繋がっていたんです。

 けれど、それは長さに限りのある糸だったようです。途中で切れるのではなく、もともと長さが、時間が決まっていた縁。

 彼にとっては、私のいるこの地域での仕事は、言うなれば階段の踊り場のようなもの。どんどん上へ登っていく道程の中で、疲れて一瞬足を止めるような場所。長く留まる所ではなかったのです。踊り場で立ち止まる人はいても、踊り場で一日を過ごす人はいません。

 私のいるこの場所は、彼にとって人生の階段の中腹にある、一息つくための場所。その場所にいる私達は、その踊り場で通り過ぎる人達の疲れを癒す、絵画や窓のような存在です。美しい景色に足を止めてもらい、『先』へ進む意欲を与える場所。
 踊り場の絵は、踊り場から出ることが出来ません。

 私には、彼を追う権利はないのです。

 だから、離れてしまえば、もう一生繋がることのない出会いです。

 彼は、先へ行く用意が出来たでしょうか?
 『先』を目指して階段を登ることを決めたでしょうか?
 私は、その先にある頂上まで、進んでいってもらいたい。

 その先に何があるのか、その先で彼が何を得、何を見るのか、一緒に確かめて行きたかった。
 再び踊り場で彼が足を止めた時、窓辺にかかる一枚の絵画になりたかった。
 疲れを癒し、息を整え、前向きな気持ちを与えてあげたかった。

 彼は、階段を登ります。この踊り場から離れて。
 
 それが彼の意思ではなくても、いづれこの場を去ることは分かっていた出会いです。彼女がいたとか、結婚したとか、私にとってはとても大きな出来事ばかりを曝して、自分の中にある常識のなさを痛感したけれど、本当だったら繋がるはずのなかった縁が、期限付きで交わった奇跡を、私は嬉しくも思い、憎みもします。

 この縁に限りがあるなら、手繰り寄せたりしなかったのに、と・・・・。

 メールは、思った以上に長くなって、最後には『長くなってすいません。』の一言と共に、

『出来ればお話したいことがあるので、転勤の前に私にお時間をください。』

 と付け加えました。仕事の後任への申し送りなどで忙しいだろうことは分かっています。きっと色んなところで送別会も開かれることでしょう。
 その合間、私に時間を割いてくれるかどうかは、実のところ微妙です。初夏からずーっと、そう言いながらも出来ていない約束が一杯あるんです。

『無理なら、そうお知らせください。』

 彼の逃げ場を、用意するしかなかった私。
 一言「ごめん、駄目そう・・・」そう書いてくれればいいんだから。

 送信ボタンを押して、メールは飛んで行きました。それが、一昨日。恐くてパソコンが開けなかった昨日、既にメールは返信されていました。一日半、私は現実から逃げていた訳です。

「メール、来てた?」

 事情を知る先輩が、昨日からそう聞いてきます。その度、「まだ見てません。」と、笑って返していたけど
 今日の仕事の終わり、ようやく開くことが出来ました。

      

『転勤の話は、今も一言では何ともいえません。』

 思っていた答えと、違っていました。何故か含みのある、憂いを込めた書き方でした。何度読み返しても、何かが引っかかっている彼の心中を感じることは出来ますが、それが何なのか分りません。

『今の仕事も、とても勉強にはなりました。』

 そうだね。いつも頑張ってたもんね

『転勤の前に、色々お話しましょう。』

 いつもどおりの、彼らしい、ホンの数行のメールでした。
 けれど、その数行は、私が予測していたものとは全然違いました。

 もう、納得しました。
 割り切りました。
 いづれあるはずの事だから。
 次の場所でも、頑張ろうと思います。


 そう、言ってくるのだと思っていました。もう心配しなくてもいいよって、言われるんだと思いました。納得がいかない転勤を、以前私は『よくないよ』って言ってたのです。自分がちゃんと前向きになって行かないと行けないんじゃないか、同意できないなら断ることも出来るんじゃないかと、話していたんです。それに、これはいい話なんじゃないの?受ける意味があることじゃないの?とも。

 きっと今までよりずーっと大きな会社へ移動になり、忙しくなるだろう事や、ついていけるかどうかと言った心配もあるんだと思います。けれどそんなこと(と表現しては失礼ですが)、飛び込んでしまえば、慣れてしまえばどうとでも対応できるものです。
 
 色々な話し・・・

 聞いてみたいです。何故?どうして?ってことも。
 もしも私で出来るなら、その迷いを解消してあげるのに。
 背中をどんと押してあげるのに。

 もう逢えないから、もう永遠に逢うこともないから、けれども世界で一番大事な人だからこそ、彼には素晴らしい人生の『先』を描いて進んでいって欲しいんです。そうできるなら、どんなアドバイスでもしてあげるのに。

 本当に話が出来る時間が得られたら、いろんな事を話したい。
 彼の事も一杯聞きたい、知りたい。

 何が好き?どんな本を読む?どんな音楽を聞く?
 今はまってることは何?犬は好き?趣味は?

 やりたいことは、何?
 
 伝えたいこともいっぱいあります。
 『好き』という気持ちも、『大切』という気持ちも、全部。

 頑張れってことも、もう決して顔を合わせることがなくても、
 いつでも私はあなたの味方だからという思いも。

 世界中の何万という人が、もしもあなたを非難することがあっても、
 10000人中10000人があなたを責めることがあっても、

 私は・・・・私だけは、あなたに「Yes」と言える。





 けれど、分ってる。

 言葉を交わせる「その日」が来ない確率が、どれ程か多いことも。

 

 私達の縁の糸に、最後の結び目を結ぶには、
 きつくきつく、解けない結び目を結うには、

 余りにも残りの糸が短いことを、私は知ってる。



 初めから、とてつもなく短かったことに、

 今、気づいたの・・・・
 

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