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zoom RSS 空を飛ぶ天使、地上を歩く天使。

<<   作成日時 : 2009/10/14 23:17   >>

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 遅出勤務で、お昼前に仕事に出かけた私を待っていたのは、


 緊急帝王切開。


 あーらま、久しぶりです。最近多くなったうちの病院での分娩。そのどれもが難なく普通分娩で経過していたので、帝王切開自体結構久しぶりのような気がします。聞けば分娩停止というので、どういう状態?と聞き返していたら、丁度通りかかった産婦人科医が

「違うよ〜。分娩も始まってないのに分娩停止はないだろ〜。」

 ごもっともな事を言うけれど、

「始まってないの?」

 という程度のモグラーず。助産師さんから慌てたような声で「分娩停止で緊急カイザーお願いします。」と連絡があったとのこと。

「週数が過ぎて入院してたんだけど、始まる様子がないから。」

 で、緊急とは何故?

 の問いには返事はなかったけど、児頭骨盤不均衡のようで、この状態で分娩が始まったとしたら、もっと危ない状態に。この時点でのこの診断はどうなんだ?と思ったけれど、また安全範囲内なので口を出すのは辞めました。(帝王切開をするための診断名がいるのは尤もなんですけどね)

 やってきたお母さんはあどけなさの残る若いお母さん。来た時ににこりと微笑まれただけで、段々顔つきが険しくなってくる。手術だし仕方ないかなぁと思っていたところ、一緒に介助してくれていた主任さんが一言二言はなしだすと、突然泣き出しちゃったんです。

「うんうん、そうだね。」

 手術が始まろうとするときだったので、私は患者さんから少しはなれたところで外回りの為の手術準備をしていたんです。その視界の端に患者さんを見ていて、丁度主任さんが患者さんに顔を近づけて何か話すのを「あれ?」と思ってみていた訳です。

 何を話したのか分からないけれど、それを受けた麻酔科医が

「そうだね、赤ちゃんが心配なんだよね。」

 と言うのです。



 あぁ、そうか!!!!!



 私、間違ってました。自分の考え方、自分の子の患者さんに対する接し方、予測が全然別方向だったことに気付いたんです。

 今までそれに気付いていたかどうかも分らない位ですが、考えてみれば初歩的なことです。




  「お母さん」なんですよね、患者さんって




 その事がストンと心に落ちてきて、何故か「ああ!そうだったー―!!!」って、反省です。
 確かに切られるのはお母さんである患者さんですが、患者さんは「お母さん」なんですよ。

 分かります?

 お母さんが、自分の事を心配するはずがないですよね
 手術は怖いだろうけど、麻酔は初めてだろうけど、そんなことより心配することが在るじゃないですか!


 お母さんなんですから!
 自分より子供が心配なものです!



 どんなにあどけなくっても、若くっても、関係なくお母さんです。妊婦さんは患者さんじゃないんだって分かっていたはずなのに、顔を合わせた妊婦さんがあんまりにもあどけないので忘れきってしまっていたところがあるんですよね。
 これだから、「産んでない人は駄目だ」っていわれるんだろうなぁ・・・・

 にしても、その声かけをしたのは同じく独身の主任さん。でもとても人の心の変化がわかる人であったりします。なんと言ったのかは定かではないのですが、踏ん張って踏ん張っていた気持ちがワーッと飛び出すほど、患者さんに寄り添った一言だったんだと思います。
 赤ちゃんが心配・・・お母さんはどれほどその言葉を叫びたかったかしれません。わあわあ泣く患者さんを宥めながら、アンテナが低い自分がちょっと哀しい。

 お母さんって人の、子供を考える気持ちって、「子供」を考えたことのある人にしか分からない。
 それこそ、産んだ人にしか分からないというのは、手痛い言葉ではあるけれど、実際にそうなのかもしれません。

 切なくて、ちょっと哀しくて

 

 でもそれでめげている訳にはいきませんこと!!!! 心配ならば、その心配を払拭させようじゃ在りませんか!
 3分足らずで生まれてきた赤ちゃん。元気良く泣き声をあげて、元気良くバタつく姿、しっかり見ていただきました。助産師さんが赤ちゃんに施す一つ一つの処置に心配そうではあったけれど、その合間合間に麻酔科医の先生も説明してくれるし、赤ちゃん自身もとっても元気。心配なし。
 
 お包みに包まれて顔を見せにやってくるときも、

「もうすぐ近くまで来るから、準備準備。」

 と、お母さんの右手を解放し、いざ!

「お譲ちゃんですよ〜。」

 助産師さんが赤ちゃんを支えてお母さんの元まで連れてきてくれました。

「はい、触って触って〜。握手握手〜。」

 麻酔科医と共に、ばんばん赤ちゃんをいじりまくるようエールを送る看護師達。
 お母さんの指を握り返し、確認するように目を開け、にっこりする赤ちゃん。

「あ、目開けてる!」

「あ、笑ってる〜。」

 側にいる私達の方がずーっと声を上げていて、その度ごとにちらりちらりと産婦人科医も顔を上げる始末。
 随分長い時間、お母さんと赤ちゃんは手を握り合っていて、傍らにいたベテラン助産師さんも、いつ声をかけていいものか分からなくなる位。

「じゃあ、赤ちゃんは先に病室に帰ってるからね。」

 そういって一時のバイバイをしました。

「赤ちゃんは無事だったから、お母さんはもう少し頑張ろうね。」

 そう声をかけると、

「はい。」

 と言ってにっこりするお母さん。
 ようやく、お母さんから一人の手術患者さんへ。

 
 お疲れ様。

 お疲れ様でした。

 色んな我侭も言いたいし、我慢も効かない年代なのに、頑張ってくれました。

 お母さんって、偉いですね。

                     

 今日は、誕生に携わった一日でした。

 生まれた後に赤ちゃんって、うっすら目を開けます。

 それはそれは眩しそうに。

 それでも目を開けて確認したいことがあるんだといわんばかりに。

 生まれて10分、この世に生を受けて10分、自分の力で息を始めて10分。

 生まれた10分の赤ちゃんが一番初めに見たいものって、なんだろう?

 お母さん?お父さん?この世界?

 

 生まれてくるまでに、何を見ようかと考えるのかな?

 お母さんの顔ってどんなだろう?って、思い描いたりするのかな?

 この世界はどんなものなんだろう?って、想像するのかな?

 羊水の中に浸って、幸せな事を考えているのかな?

 色んな事を考えて、色んな事を期待して、希望に満ちて生まれてくるのかな?

 

 この小さな命が、何十年後かにまた再び天に還る時、

 生まれてきて良かったと、胸を張って言える命でありますように。

 生まれてきた瞬間のあの喜びを、どうか忘れないで・・・・。

 あの幸せそうなお母さんの顔を、どうか覚えていてね。

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